この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
ご相談者様は、多額の借金を抱え、返済に窮してご相談にお見えになりましたが、自分のプライドや世間体から、絶対に自己破産はしたくないとのことでした。確かに、弁護士が入れば、多少は債務を圧縮することが可能であり、債務整理も不可能ではない状況でした。しかし、ご相談者様には、高校生のお嬢様がおられ、大学に進学することを強く希望していました。ところが、債務整理の場合、自己破産と違い、毎月返済のためのお金が必要になります。従って、ご相談者様が、自己破産をすれば、お嬢様の大学の学費を支払うことが可能でしたが、自己破産をせずに債務整理を選んだ場合、借金の返済と大学の学費の支払いは両立できないため、お嬢様は大学を諦めなければならない状況でした。
解決への流れ
自己破産はリスタートのための制度であり、後ろ向きの制度ではないこと、業者としては自己破産は想定済みの商売であり、むしろ自己破産による早期の損金処理を望んでいる場合もあること、自己破産をすれば、お嬢様が希望通り大学に進学することができるところ、プライドや世間体よりも、お嬢様の気持ちや将来の方が大事ではないかということを説得させていただきましたが、ご相談者様は、頑として自己破産はしたくないというお考えを譲りませんでした。結果、お嬢様は、大学を諦めました。
自己破産は、決して後ろ向きの制度ではありませんし、恥ずべき制度でもありません。手続き後に、少しでも、豊かな生活を取り戻すための制度です。お嬢様のお気持ちを考えると、とても自分の不甲斐なさを感じた案件でした。